娘マキ、悠(はるか)ちゃんと初対面の記
〜みっちゃん(大平光代さん)のご自宅を訪問させて戴きました〜

2010年1月4日

皆さん、2010年あけましておめでとうございます。

とっても寒い年末年始でしたが、皆さんはいかがお過ごしでしたでしょ う。 私は、娘マキを病院から連れ帰る帰路に、親友で弁護士の“みっちゃん(大平光代さん)”のご自宅を訪問させて戴きました。

ダウン症の愛娘:悠ちゃんの健康のために、兵庫の静かな山間地に、スウェーデンハウスを建てて移り住まれたみっちゃんご一家。大阪のマンションにお住まいの時は何度か訪問させて戴きましたが、新居訪問は初めてです。特に今回は、娘マキも一緒に訪問し、マキと悠ちゃんの初対面ということで、ドキドキわくわく!!

住所を教えて戴き、道順の詳しい説明メールもみっちゃんから送ってもらって「カーナビがあるから大丈夫!」と、自信満々にマキを助手席に乗せて病院を出たんやけど、天性の「方向音痴」ナミねぇは、やっぱり迷ってしまいました。

何度も携帯で「こんな風景のとこに居るんやけどぉ・・・」と連絡を入れて説明を聞きながら、最後は結局「私が車で迎えに行くから、そこ動かんときや。」とみっちゃんに言われて迎えに来てもらいました、とほほ・・・ゴメンな、みっちゃん(^^;)

山と田畑と池に囲まれた素敵なご自宅では、ご主人の清(せい)さんも待っていて下さり「ようこそ」と温かく迎えて下さいました。マキも「えぇとこ見せな」とばかりに、手を引くとしっかり歩いて駐車スペースから玄関へ、そしてホンマもんの暖炉のあるお家の中へ。

大阪のマンションでは、まだ鼻にチューブを付けていたけど、今はチューブもはずれて元気にお家の中を走り回っている悠ちゃんと久しぶりの対面に、嬉しさが込み上げたナミねぇ。悠ちゃんは体重が7キロとまだ小ちゃいので、ドテンとあぐら座りしたマキがすごく大きく見えて、なんか不思議な感じ。悠ちゃんは、初めて会うマキをのぞき込み、肩のあたりをツンツンと触ってみたけど、マキがタオルをしゃぶったまま固まってる(!?)ので、「この人、誰?」という表情で、ママみっちゃんの顔を見てました。

でもみっちゃんが「マキちゃんやで、マキちゃん」とゆっくり名前を伝えると、「あ〜ちゃ・・・」と呼びかけてくれた悠ちゃんでした。

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みっちゃん、悠ちゃん、マキ、ナミねぇのフォーショット クリックして大きい写真も見てねっ!

ご夫妻でハーブティーを飲むのが楽しみ、というみっちゃんが、美味しいアップルティーをいれて下さり、皆でティータイム。悠ちゃんは、みっちゃんに抱っこされて、ほ乳瓶でミルクをゴクゴク。3歳になった悠ちゃんは、離乳食がまだなかなか食べられないので、ミルクが中心やそうです。

みっちゃんは最近ステンドグラス制作を趣味にしてるそうで、窓際にはチューリップをモチーフにした作品が飾られ、窓の向こうには、静かな田園が広がっています。

スウェーデンハウスの特徴は全館空調で、悠ちゃんの療育に重要な湿度も調節でき、木の温かさに溢れてるところ。木の螺旋階段で2階に上がると、そこが悠ちゃんのお部屋なんやけど、階段を登れない悠ちゃんのために、エレベータが付けられてました。

清さんが「ボクがマキちゃんを見てるから、2階で遊んでおいでよ」と言って下さったので、みっちゃんと一緒に悠ちゃんのお部屋行って、悠ちゃんの「遊びっぷり」を見せてもらいました。大阪のマンションでも、みっちゃんの教育熱心なところにビックリしたナミねぇやけど、まさにそこは「悠ちゃんのために心を込めて創られたエデュケーション・プレイルーム」

「ダウン症の子は、外からの刺激が無いと自分ではなかなか行動できないから、刺激をいっぱいあげるの」と言うみっちゃんが、悠ちゃんに、いっぱい話しかけながら一緒に遊ぶ姿には、本当に頭が下がる思いがしました。悠ちゃんは春から保育園に通ってるんやけど、「言葉がなくても、身体全体で友達とコミュニケーションしてる」そうです。「保育園に行きだしてから、すっごく悠は成長したんよ。ダウン症の子は真似から色んなことを覚えるので、やっぱり団体生活って大切やねぇ」と、しみじみ話すみっちゃん。

チャレンジドの母ちゃんは、えてして「この子のことは私でないとアカンの」という気持ちになりがちなんやけど、さすがにみっちゃんやなぁと改めて感動しつつ、悠ちゃんの「お転婆ぶり」には、これまたさすがみっちゃんの娘や、と感心するばかりでした。(^_^)

みっちゃんの案内でお風呂場を見せて戴くと、窓からお家に隣接した池が見えました。「この池で、この場所を移住先に決めたようなもんなんよ。水面が日差しでキラキラ輝くのを見てると、うっとりするねん」とロマンチックな目で話すみっちゃんの横顔を見ながら、厳しい表情を決して崩すことの無かった大阪市助役時代が、いかに過酷なものやったか、ふと思い起こしました。

私とみっちゃんが初めて会ったのは、みっちゃんが助役に就任した直後。その後、みっちゃんに乞われて私も「大阪市改革委員」に就任したんやけど、みっちゃんにとってそれはもう大変な日々が続きました。その中で、二人で「断食道場」に籠もった時のことなどが、走馬燈のように思い出されました。「そういえば、断食道場でもみっちゃんは早朝に起き出して、海を見てたなぁ・・・あの日も、海の輝きが、少しだけでもみっちゃんを癒したんかな」

中途半端が嫌いで、今は弁護士活動も休止し、公職から完全に離れて悠ちゃんの療育に専念するみっちゃんは、常に何をするにも全力投球。そんなみっちゃんの元に生まれた悠ちゃんは、誰がなんと言おうと「幸せな子ども」やと私は思います。

マキを授かった私が「幸せ」というと「強がり」のように言う人も居るけど、全力で子どもを愛せるオカンは幸せです。そして、愛される子どもも幸せやと、私は確信しています。世界中の子どもが愛されて生きて欲しいと、心から願わずにいられません。

階下に戻ると、清さんに見守られながらマキは穏やかにタオルしゃぶりに専念してました。(^_^)

エレベータで階下に降りてきた悠ちゃんは、今度はビデオで「お母さんと一緒」を見ながら、音楽に合わせてダンス。画面で踊る「牛さんのぬいぐるみ」の真似をしながら、楽しそうに踊るそれはそれは明るく、のびのびした悠ちゃんでした。

悠ちゃんちにサヨナラする前に、記念撮影。清さんがカメラマンになって下さったんやけど、なかなかシャッターが降りないないのでみっちゃんが「まだなん?」と聞くと「悠がえぇ顔するタイミングを狙ってんねん」と、照れくさそうに言う清さんに、私もみっちゃんも大笑い。出来上がった写真は、お父さんの悠ちゃんへの深い愛と、客人マキへの温かいまなざしに溢れてました。清さん、ありがとう!!

[写真]  [写真]
フォーショットその2                        フォーショットその3

「今度は泊まりがけで来てな」と言ってくれたみっちゃんの言葉に甘えて、次回は必ず泊まりがけで訪問させてもらおう、そしてあのお風呂でキラキラ光る水面を眺めよう、と思うナミねぇでした。

みっちゃんは今、私と一緒に「村木厚子さんの完全な名誉回復を願うサイト」を開設しています。

村木厚子さんの完全な名誉回復を願うサイト

みっちゃんから清さんの同級生である女性弁護士も紹介して戴き、1月後半から始まる厚子さんの公判に備えているところです。

「今度来るときは、厚子さんもご一緒にね!」と言うみっちゃんの誘いに「うん、絶対そうする!」と応えながら、静かな山間のスウェーデンハウスを後にした、ナミねぇ&マキ。

人生には色んなことが起きるけど、マイナスの中にこそプラスの種があり、それが人生を味わい深いものにするんやなぁと、改めて噛みしめながら帰路につきました。2010年も、味わい深い日々を過ごそうと、心に決めながら・・・

by ナミねぇ

 

みっちゃんを紹介したプロップ・ステーションの記事抜粋

みっちゃんが司会進行役で協力して下さった第10回CJF

2006年CJFへの、みっちゃんからのビデオメッセージ(文)
同上(ビデオ)

神戸学院大新入生歓迎対談 みっちゃん&ナミねぇ

毎日新聞連載コラム「年年歳歳」記事では「さすがみっちゃん」と題し て書かせて戴きました

「ユニバーサル社会の実現をめざすシンポジウム」に、悠ちゃんととも に駆けつけ、パネラーとして出演して下さった、みっちゃん

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