チャレンジド就労促進は、企業との連携から!!
その2.日清製粉株式会社との連携

2009年3月2日

その1.新日本製鐵(新日鐵)株式会社との連携

 

その2.日清製粉株式会社との連携

日清製粉営業企画課に勤務する田子敏也さんと初めてお会いしたのは、2007年夏に大阪で開催された「世直し塾」というNPO活動で講師を努めた時でした。まさかその時は、プロップと日清製粉株式会社が力を合わせて「神戸スウィーツ・コンソーシアム(略称:KSC)」の活動を開始することになるとは夢にも思いませんでした。人と人の出会いは、本当に不思議なものと思わずにいられません。

[写真]KSCチャレンジドプログラムで司会をする日清製粉の田子さん(日清製粉東灘工場にて)

その後、スウィーツに関わる業界の多くの人たちと「スウィーツの聖地というべき神戸から、チャレンジドの就労促進を目標とする活動を開始しよう」という計画が持ち上がり、その内容を議論したり、いくつかのお菓子工場を見学させて戴くなどを続けるうちに田子さんから「我が社(日清製粉)の神戸(東灘)工場の改築計画があり、調理施設も新しくなるので、そこでスウィーツの講習会がやれると思います」と提案を戴きました。

私は多くの企業人とお付き合いがありますが、社員の提案が会社全体の了解事項となり、トップまでを巻き込む社会貢献活動に繋がることは、理想ではあるけれど実際にはなかなか実現することではありません。でも田子さんの実直かつ愛社精神に溢れた人柄と行動力、そしてチャレンジドの就労を応援したい! という熱い気持ちに接するうちに、この人となら一緒にきちんとした成果を出せる、という確信が高まって行きました。

私はいつも企業の人たちに「本業で応援して下さい」とお願いしています。それは本業の中にこそ、その分野での就労に繋がるノウハウが蓄積されているからです。自分が働く会社を愛せないから、あるいは職場が面白くないからという理由で社会活動に身を投じるという人にもたくさん出会いますが、残念ながらそういう人との連携が就労の促進に繋がることはまず有りません。自分の職場や仕事を愛しているからこそ、人はそこで培ったものを誇りとし、人に伝えることが出来ると、私は多くの経験から学びました。

[写真]日清製粉会長の正田修さんと (日清製粉の記念式典にて)

日清製粉は、日本の粉業界で4割のシェアを持つ「粉のプロ集団」と言うべき企業です。「スウィーツの世界で活躍することを目指すチャレンジドたちの応援団」として、またスウィーツ関連業界を束ねるという意味でも、これほど心強い味方はありませんでした。しかも田子さんは、自分だけが動くのではなく、同僚や上司をグングン巻き込んで、KSCの活動を社内に広めて行きました。私の手元には田子さんを通じてこの2年間でお会いし、交換させて戴いた日清製粉の方々の名刺がいっぱいありますが、課長さんから会長まで、あらゆる肩書きの方と出会わせて戴いたことが分かります。お会いした一人一人の方に、田子さんの熱意が伝搬し、広がって行き、KSCチャレンジド・プログラム(お菓子作りの講習会)Vol.1 終了式の翌日には、佐々木社長から日清製粉としての正式なプレスリリースが、関連業界紙向けに発表されました。

日清製粉によるKSCのプレスリリースはこちらでご覧いただけます (PDF)

2月18日には、ナミねぇが呼びかけ人として毎月開催している「ユニバーサル社会を創造する事務次官プロジェクト(非公式・非公開の勉強会)」で、日清製粉、八木講師、チャレンジド受講生たちから、KSCの発表をして戴きました。チャレンジドたちは緊張しながらも、堂々と講習会で学んだことを発表しただけでなく、自作のお菓子を携えて出席し、好評を得ました。また後援下さった自治体を代表して出席した神戸市障害福祉課事業推進係長からは、今後の販路拡大のために行政として 取り組む方向性や課題などが具体的に語られ、チャレンジドの就労促進には産官民の連携が欠かせないことを、出席者全員が改めて実感する勉強会となりました。

KSCは、今年6月ごろから東京でも講習会を開催します。会場は日清製粉の東京工場を無償で使用させて戴くことになっており、講習内容も神戸で行ったオーストリア菓子だけでなく、フランス菓子にも幅を広げる予定になっています。日清製粉の皆さんの熱い応援で、KSCの活動が神戸から全国に広がっていく大きな一歩になることを確信するとともに、日清製粉の多大なご支援に心から改めて感謝申し上げる次第です。

関東圏にお住まいの、お菓子作りのプロをめざすチャレンジドの皆さん「神戸スウィーツ・コンソーシアムin東京 講習会」に、ご期待下さいねっ!!!\(^o^)/

by ナミねぇ

 

リンク

日清製粉株式会社 ホームページ

神戸スウィーツ・コンソーシアム ホームページ

日清製粉の社内報で紹介されたKSC

「ユニバーサル社会を創造する事務次官プロジェクト」での写真集
当日出席したのは、地域活動支援センター「ぽてと」に所属するチャレンジドの内海友人君、中務亮君、そして所長の安福ひとみさんです。

地域活動支援センター「ぽてと」のホームページ

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