こどものきもち舎
「心が育つ工作キット(車いすクラフト)」のご紹介

2009年1月8日

素適な出会いのご報告です。昨年12月25日クリスマスの日、プロップに「こどものきもち舎」を主宰されている矢野未友木さんと、お嬢さんの「ももかさん」が訪ねてくださいました。

こどものきもち舎では牛乳パックの再生紙を利用して、オリジナルの車いすや人形をつくる工作キットを販売しています。矢野さんがこのキットを創るきっかけとなったのは、自身も車いすを使用しているももかさんの「ママどうして車いすのおもちゃはないの?」という言葉だったそうです。アメリカには車いすのベッキー人形(バービーのお友達という設定)がありましたけれど、限定商品だったため現在は作られていないようです。

[写真]右からももかさん、ナミねぇ、お母さん。画面をクリックして大きな写真も見てね!

そこで矢野さんは、幼児期や小学校低学年のまだ大人たちのマイナスイメージが入ってない時期に、自由な発想とイメージ力、想像力で「車いす」や「働く犬」(介助犬など)を楽しく自由に作成する時間を作ることで「楽しかった」プラスのイメージを子どもたちの心に育もうと、このキットの製作を思い立たれ実行されました。しかもエコロジカルで安全で丈夫な再生紙ダンボールという素材を使ってです。

このキットを通じて子供たちは、“「車いす」を組み立てて色をぬってオリジナル作品を作ることで特別なものとなりがちな「車いす」等の福祉器具に幼い時期から親しみを持つことができます。”おまけにタイヤは置き換えパーツがついていて、違ったデザインが楽しめたり、テディベアや星、ハート、飛行機、車、イルカなどのパーツは、おもちゃ本来のワクワクする楽しみを得ることが出来る製品となっています。

そのほか保護帽、装具、杖などの福祉器具が入っていたり、大きなハートのパーツを完成した車いすに乗せて、子供に、心に感じること、気づくことを問いかけることも出来ます。最後に人形の型に自由に顔や洋服を描いて完成です。

キットとともに未友木さんが書かれた、お嬢さんのももかさんを主人公にした小冊子絵本がセットされていて、“9才の車いすの女の子が感じるキモチ”が素敵なイラストとともに描かれています。

[写真]キットを完成させたプロップ神戸スタッフの宮崎智弥くん

ナミねぇはこのキットを見たとき、ああ日本にもやっとこんなおもちゃが出来た!とほんとうに嬉しく思いました。プロップ・ステーションではチャレンジドを題材としたイラストカット集の募集を長年続けており、採用させて戴いた作品をフリー画像として自由に使って戴いていますが、この企画も、教育機関やビジネスで使用するいわゆる「イラスト集」に、チャレンジドをテーマにしたものが全く無い、という時代に取組を開始しました。

募集開始当初は「障害者をイラストにするなんて」といった声もありましたが、様々な障害のあるチャレンジドが社会の中に自然に存在する日の到来を願って開始したこのイラスト集には今では、家事・スポーツ・仕事・遊びなどなど多様なテーマで多くの皆さんが素適なイラストを寄せてくださっていますので、ぜひ皆さん有効活用して下さいねっ!!

障害が有ってもなくても、人がみな、自分の身の丈にあった活躍ができ、お互いに尊重しあい、支え合うことができる社会が素敵やってことを、子どもたちに自然に学んでもらうために、この車いすのおもちゃが広まっていくことを、ナミねぇは心から願っています。

by ナミねぇ

 

リンク

こどものきもち舎のホームページ (「心が育つ工作キット」はこちらからお求めいただけます)

プロップ・ステーションのチャレンジド イラスト・カット集のページ (掲載画像は営利を目的にしない場合に限り、自由にダウンロードしてお使いただけます)

☆こちらもぜひ見て!
近畿大学准教授:水野智美さんの「車いすのベッキー 紹介サイト」

車いすのおもちゃについて書かれたブログ(by yokokoさん)

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