ナミねぇの第5回社会保障国民会議本会議での発言をご紹介します。

2008年6月24日

さる6月6日に、首相官邸にて開催された第5回社会保障国民会議本会議でのナミねぇの発言部分を以下に紹介します。

 

第5回社会保障国民会議本会議におけるナミねぇの発言

吉川座長(吉川 洋 東京大学大学院教授)
 では、竹中委員。
竹中委員
  今回の社会保障国民会議は、安定的財源の確保について議論することと、国民的合意の形成ということですが、私は国民の合意形成の中で、一人でもたくさんの人が「自分の持てる力で社会を支える側になってやろう」という意欲を高めるということが非常に重要ではないかと思っています。私たちプロップ・ステーションの活動は、障害があってとりわけ介護が必要というような状態の方も、働く意志や意欲を持った場合にスキルを磨くチャンスや、仕事が得られる仕組みを自分たちで生みだそう、という非常にユニークなものなんですが、現実に先進諸国ではそのような方々が政府官僚として働かれたり、多くの職場でリーダーとして働かれています。でも、日本でそれができていないのは、日本の障害のある人のレベルが低いわけではなくて、「社会全体でそういうふうにしよう」という意思とか、あるいはシステムがまだないからだと思っています。でも、その意思を持てば日本人は必ず欧米諸国に負けない結果と成果を生み出せる可能性があると私は思っています。そういう意味で、今各分科会のご報告がありましたけれども、雇用のほうのところでチャレンジド(障害者)が働くという部分が入っていなかったということが非常に残念ですので、発言させて戴きます。プロップ・ステーションは特にICTを活用して職場へ行かなくても仕事がその人のところへ来るという形で、多数の障害のある方が収入を得る、そして誇りを取り戻していらっしゃるわけです。日本では企業に対する障害者雇用率というものを法定 で定めておりますけれども、例えばこのような働き方を推進する制度として、チャレンジドへの仕事の発注、アウトソーシングが雇用率に換算されるといったようなことを一つ創出するだけで、非常にたくさんの人が介護を受けながらも仕事をできる。つまり支えてもらいながらも、自分もまた支える側へ回るという循環が生まれるわけです。そして障害のある方の個性や能力を生かせるシステムは、女性であれ高齢者であれ、皆さんの力を引き出すシステム、誇りを取り戻すシステムにつながるんだろうと思っています。ただし人が社会を支える意志を持つためには、自分の存在が誇らしいものでないとなかなかそのような気持ちにはなれないものですから、ぜひこの社会保障国民会議ですべての人が支え合って社会保障というものを達成していけるシステムを生みだそう!という熱い呼びかけと、大きな理念を掲げていただきたいと思います。
 先般、ユニバーサル社会の実現をめざすシンポジウムにおいて、総理にもメッセージをいただきましたが、私たちは今、ユニバーサル社会基本法法案の制定にむけて多くの国会議員の皆さんと議論をさせていただいています。「ユニバーサル社会」というのは、すべての人の中にある社会を支える力を尊び、それを発揮できる仕組みを持った社会という意味なんですね。ユニバーサル社会という言葉はまだまだ知られていないし「なんで横文字やねん」というお叱りもあるんですが、バリアフリーも、それからノーマライゼーションも、日本にそういった概念がなかったので英語のままでといいますか、横文字のままで定着したように、ユニバーサル社会「全員で支え合う」という概念もまだまだ日本にはない、したがって言葉もない、ということなんですね。ぜひこのような意識が定着していくためにも、この社会保障国民会議では、みんなの支え合いというところをより強く意識しておまとめいただければと願っています。よろしくお願いします。

社会保障国民会議本会議第5回会合 議事要旨より抜粋

「政府がユニバーサル基本法に検討着手」 読売新聞

 

社会保障国民会議 リンク

首相官邸社会保障国民会議ホームページ

ナミねぇが社会保障国民会議 第5回サービス保障(医療・介護・福祉)分科会で発言しました。

ナミねぇの社会保障国民会議(第二回・第三回本会議)での発言をご紹介します。

ナミねぇが社会保障国民会議 第1回サービス保障(医療・介護・福祉)分科会で発言しました。

「“野獣”ナミねぇ、官邸で吠えさせていただきました!」 −第1回社会保障国民会議での発言。

「社会保障国民会議 委員」に就任いたしました

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