毎日新聞 2014年6月8日より転載

一流パティシエが伝授

障害者15人腕磨く

神戸・東京 ネット中継で講習会


西川功晃シェフ(右)のアドバイスに耳を傾ける受講生ら=神戸市東灘区で

障害のある人を対象に、一流パティシエが洋菓子業界で活躍する人材を育てる「神戸スウィーツ・コンソーシアム」(KSC)の今年度の講習会が7日、神戸市、東京都の2会場で始まった。2会場をインターネット中継で結び、作業所などで菓子作りに取り組む計15人の障害者が腕を磨いた。

障害者の就労を支援する社会福祉法人「プロップ・ステーション」(竹中ナミ理事長)と日清製粉が2008年から続けている取り組み。講習は11月まで計6回開かれ、7人の講師が菓子やパンの作り方を指導する。

この日、同市東灘区の日清製粉東灘工場ではパンの名店「サ・マーシュ」(同市中央区)の西川功晃シェフが受講生と5種類のパンを実作し、素材の風味を生かす材料の混ぜ方や成形のこつなどを伝授。「きれいなものではなく、お客さんがおいしそうだと思うものを作ることが大事」とアドバイスした。参加した神戸市北区、太田栞さん(20)は「パティシエになり自分のケーキ店を持つのが夢。どんどん技術を上達させていきたい」と話していた。

【宮嶋梓帆】

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