毎日新聞 2012年6月17日より転載

被災地支援

障害者を菓子職人に 仙台

一流の技講習会

東日本大震災の被災地の障害者に一流のパティシエ(菓子職人)が技を伝授する講習会「スウィーツ・コンソーシアム」が16日、仙台市若林区の食品卸売会社「東北石川食料」などで開かれた。障害者を社会で活躍できる菓子職人に育てることが目的。県内の知的・精神障害者ら8人が参加し、腕を磨いた。

講習会は、神戸市の社会福祉法人「プロップ・ステーション」(竹中ナミ理事長)などが08年から開催。今年は障害者の生活再建を支援しようと、仙台と東京の2会場をインターネット回線で結び計6回開催する。

この日、参加者たちはプリンを調理。材料の配分や熱の入れ方などを教わりながら、なめらかな食感に仕上げた。参加した仙台市青葉区の渡辺亮太さん(22)は「難しかったけど教えてもらえてよかった。いつかケーキに挑戦したい」と笑顔。講師を務めた東京都の菓子職人、永井紀之さん(51)もダウン症の長女がおり、「菓子職人として少しでも役に立てたらうれしい」と話していた。【金森崇之】

菓子職人の永井紀之さん(中央)の指導を受けながらプリンを作る参加者
=仙台市若林区で

ページの先頭へ戻る