パンニュース 2009年12月15日より転載

神戸スウィーツコンソーシアム in 東京修了式

チャレンジド7人が修了
高円宮紀久子殿下を迎えて

 神戸スウィーツ・コンソーシアム(以下KSC)in東京の修了式が11月30日、ウエスティンホテル東京で行われた。修了式には高円宮紀久子殿下が出席され、ごあいさつのあと、受講生7人の作品を試食された。

集合の写真
高円宮紀久子殿下(中央)と共に

 また鳩山由紀夫内閣総理大臣がビデオメッセージを寄せた。

 KSCは社会福祉法人プロップ・ステーション(竹中ナミ理事長)を中心に昨年発足したプロジェクトで、パティシエを目指すチャレンジド(障害のある人)を支援するもの。受講生とそのサポーター、協力企業など約140人が出席した。

 今年6月から5回にわたり、八木淳司(モロゾフ)、永井紀之(ノリエット)、西川功晃(ブーランジェリーコム・シノワ)、野澤孝彦(コンディトライ ノイエス)の4人の講師陣が日清製粉小網町ビル加工技術センターで講習。会場にはその成果を発表する形で、チャレンジド(受講生)7人の作品が並んだ。

 日清製粉第1営業部・田子敏也課長の司会で、竹中理事長が「今回のプログラムを通じて、パン・菓子作りは、奥が深いことを痛感した。今後ともチャレンジドたちの頑張りと、KSCの活動をご支援ください」とあいさつ、協力企業を代表して日清製粉・佐々木明久社長が「KSCは発足して2年の若いプロジェクトだが、竹中理事長のリーダーシップのもと、講師、協力企業、行政が一丸となって取り組んできた。おいしいスイーツの伝承者となるべく、夢の実現に向かって努力しているチャレンジドの就労支援に引き続き協力していく」と述べた。

佐々木明久社長の写真
佐々木明久社長

 このあと来賓のアメリカ大使館アメリカンセンター・アン・カンバラ館長、厚労省・水田邦雄事務次官、農水省・井出道雄事務次官、東京都障害者施策推進部・芦田真吾部長、神戸市・矢田立郎市長、兵庫県・井戸敏三知事(森哲男東京事務所長代読)がそれぞれに支援を表明した。

 7人の受講生に八木講師から修了証が授与され、最優秀賞には菊地由香さん(パン工房ひよこ)が選ばれた。なおKSCでは来年も引き続き東京での開催を予定。

菊池さんの写真
最優秀賞の菊地さん、(右)は八木講師
菊池さんの作品の写真
菊地さんの作品

 八木講師 今回のプロジェクトを通じて私自身が勉強になっている。来年からはこのプロジェクトの趣旨に賛同する数人のパティシエが加わる予定だ。

 永井講師 受講生のレベルは思ったよりも高かった。ものづくりは人であり、技術だけでなく人しての徳を積むことが大事。

 西川講師 今回参加して、私自身が講師としてきちんと人に伝えることの大切さを学んだ。皆さんも自分が勉強しながら、身に付けたことを人に伝えていけるように。

 野澤講師 FMラジオに出る機会があってKSCのことを話したが、これからもその活動内容を広く知らせていきたい。

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