パンニュース 2009年10月15日より転載

神戸スウィーツ・コンソーシアムin東京

「ポテトパン」実習

 パティシエを目指す障害者を支援する社会福祉法人・プロップ・ステーション(竹中ナミ理事長)主催の「神戸スウィーツ・コンソーシアムin東京」が9月26日、日清製粉小網町ビル加工技術センターで行われた。ブーランジェリーコム・シノワの西川功晃シェフによる初めてのパン講座で、他の3人の講師・八木淳司氏(モロゾフ)、永井紀之氏(ノリエット)、野澤孝彦氏(コンディトライノイエス)も講習した。協力企業のADEKA、オリエンタル酵母工業、平瀬フーズ、そしてこのプロジェクトに関心を寄せる群馬県太田市の市議会議員4人も参加した。また特別ゲストとして平瀬力社長の従兄弟で、パリのステラ・マリスや日本のレストランタテル・ヨシノ銀座のオーナー、吉野建氏も紹介された。

西川講師の写真
西川講師がまず作り方のコツを教える

 同プロジェクトは、昨年の神戸会場に続き今年6月に東京で開講、全6回のうち第4回目の講座となる。

 日清製粉・田子敏也課長の進行で、竹中会長と4人の講師があいさつし直ちに西川講師による「ポテトパン」とその生地を使った「ベーコンとチーズのガレット」の実習に入った。西川講師は「パン作りを26年続けているが、小麦粉、パン酵母、塩など単純な素材を使うパンは、それだけに作るほど奥深い感じを持っている。とはいえ構えることはないし、皆さんには素直にパン生地を育てるような気持ちで取り組んでもらえれば」と話した。

 当日の受講生2人が作ったパンを持参して評価を仰ぐ場面もあり「この講座で研修しなくてもいいくらい素晴らしい作品でびっくりしたが、今日はまた私の作る別の形のパン作りを体験してください」。

受講生の写真
受講生が実習

 西川講師は講習品目の「ポテトパン」について「初公開の作りやすくわかりやすいパンで、工場生産にはない手作り感が際立ち、何よりもおいしいパン」と説明。

 もうひとつの「ソフト・パン・コンプレ」とそのバラエティーは、八木講師のリクエストで選んだパンで、前処理した全粒粉を対粉50%配合した素朴な食事パン。食べやすくどんな副菜にも合うという。

 最初に西川講師が実演してお手本を見せた後、2つのテーブルに分かれて4人の講師の指導のもと、受講生が「ポテトパン」にチャレンジした。

 

<ポテトパン>

ポテトパンの写真
手づくりのよさが出るという「ポテトパン」

【配合c】
フランスパン専用粉(リスドオル)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1000
インスタントイースト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
上白糖・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
蒸したジャガイモ(男爵)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・430
オリーブオイル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
パルメザンチーズ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・750

【工程】
(1)手混ぜでイーストと水、小麦粉、塩、上白糖、ジャガイモを捏上温度25度Cに捏ね上げる(ジャガイモの固まりがないように)
(2)発酵30分
(3)分割100c、ベンチタイム20分で整型(3)ホイロ30分
(4)表面にオリーブオイルを塗り、ピケして岩塩を掛ける
(5)焼成上火250度C下火220度C15〜17分
  ※ジャガイモは串が刺さるくらいまで蒸し上げ、フォークで皮を向く。

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