pcg(2009年号) より転載

神戸スウィーツ・コンソーシアム(KSC)in東京 開講

〜スウィーツの世界で活躍するチャレンジド(障害のある人)を生み出そう!〜

講習風景の写真
講習風景

 社会福祉法人プロップ・ステーション(竹中ナミ理事長)は、昨年神戸で開催された「神戸スウィーツ・コンソーシアム チャレンジド・プログラムVOL.1」に引き続き、その第2弾となる東京でのプログラムを6月20日(土)開講、公募で選ばれた8名が参加した。

 このプログラムは、日頃から作業所等でお菓子作りに取り組む精神・知的障害を持つ"チャレンジド"が、プロの指導を受けてレシピと技を学ぶ事で、チャリティー精神からでなく、美味しいから買ってもらえる"商品"としてのお菓子作りを目指している。

 当日は、講習に先立ち記者発表と開講式が行われ、プロップ・ステーション竹中理事長、日清製粉株式会社佐々木明久取締役社長並びに株式会社日東商会川口淳太郎代表取締役社長が主催者として挨拶を述べた後、石破茂農林水産大臣から『一流のプロの指導を受けて、大勢の人々に夢と幸せを与える技を身に付けて下さい』とのビデオメッセージが紹介され、厚生労働省、東京都他からの来賓が祝辞を述べた。

 この後、プログラムを担当する4人の講師を代表して八木淳司氏が「ここでは、材料や器具・道具も含めてお話します。作業所の職員や周りの人も共に学んで下さい」と挨拶を述べ、米粉を使ったマドレーヌの講習を行った。講習の後には、各講師から全体へのアドバイスの後、永井講師が一人ひとりの作品を評価した。参加者からは、「丁寧に教えてもらったのでよく理解できて嬉しい」との感想が語られた。

 プログラムでは、この日を含めて全5回の講習を行い、11月に修了式と成果発表会を行う。

集合写真の写真
集合写真

竹中理事長の写真

竹中理事長。「プログラムでは、販路の開拓や開業支援も行っており、昨年の受講生の中には、ここで学んだお菓子を事業所単位で製品化している人たちもいます」

八木シェフの写真

八木シェフ。「私の息子もチャレンジド。いつも多くの人のお世話になっているので、恩返しができればと思った。作り方以外の事でも、作業所に働きかけをして、彼らがプロとして活躍できるよう支援するのが理想」

永井シェフの写真

永井シェフ。「僕にもダウン症の子供がいるが、この15年間、子供のために多くの時間を割けなかったという気持ちもあり、少しでも貢献したい」

西川シェフの写真

西川シェフ。「チャレンジドの人たちのイキイキした表情が素晴らしく、逆に教えられる気がする。商品として、仕事として成功してもらいたい」

野澤シェフの写真

野澤シェフ。「チャレンジドの人たちの強い意欲を感じている。彼らは、興味を持った分野では素晴らしい才能を発揮する時がある。こうして才能を伸ばしてあげられれば、優れたパティシエが育つ可能性もあると思う」

■神戸スウィーツ・コンソーシアム(KSC)in東京

主  催
社会福祉法人プロップ・ステーション、日清製粉(株)、(株)日東商会

協力企業
(株)ADEKA、石川(株)、(株)ウェルファ、オリエンタル酵母工業(株)、幸南食糧(株)、タカナシ販売(株)、大山ハム(株)、月島食品工業(株)、天恵フーズ(株)、(株)平瀬フーズ、(株)ブルーブ、フレッシュ・フード・サービス(株)、丸紅(株)、三井製糖(株)、モロゾフ(株)

後  援
農林水産省、厚生労働省、東京都、兵庫県、神戸市、日本セルプセンター、関東地区就労センター協議会

会  場
日清製粉(株)小網町加工技術センター(東京都中央区)

講  師
八木淳司 モロゾフ(株)テクニカルディレクター、オーストリア国家公認マイスター
永井紀之 フランス菓子店「ノリエット」シェフ
西川功晃 神戸「ブーランジェリー・コム・シノワ」シェフ
野澤孝彦 ウィーン菓子店「コンディトライ・ノイエス」シェフ

問合せ : 神戸スウィーツ・コンソーシアム事務局
(社会福祉法人プロップ・ステーション内)
TEL.078-845-2263  FAX.078-845-2918
URL http://www.kobesweets.org/

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