神戸新聞 2008年12月8日より転載

技術学び商品で勝負

障害者ら製菓講習修了 神戸

試食の写真
プロから学んだ焼き菓子の技術を披露する受講生=神戸市中央区生田町4

 障害のある人らが、一流パティシエから洋菓子の製造技術を学ぶ講習の修了式が七日、神戸市中央区のカフェ「フロインドリーブ」で開かれた。障害者の就労を支援する社会福祉法人「プロップ・ステーション」(同市東灘区、竹中ナミ理事長)と製菓業界が協力して、初めて企画。一期生の八人が、実習で学んだ技術を披露した。

 洋菓子業界で活躍する人材を育てる「神戸スウィーツ・コンソーシアム」の一環。オーストリア政府公認の「製菓マイスター」で、製菓会社モロゾフの八木淳司さん(57)らが講師を務めた。

 神戸や大阪などの作業所で菓子作りに取り組む受講生は六月から計四回、焼き菓子やチョコレートムース、ケーキなどの作り方を学んだ。

 修了式では、大阪府内の作業所に通う深草健治さん(34)が「(講習は)かけがえのない財産。一層お菓子作りに励みたい」と語り、支援者らが作品を試食した。竹中理事長は「チャリティーではなく、顧客満足度の高い商品で勝負できるよう、全国に広げたい」と話している。

(石沢菜々子)

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