The Japan Food Journal(日本食糧新聞) 7月7日より転載

チャレンジド・プログラムVol.1

パティシエ目指す障害者を支援

日清製粉、モロゾフなど協力

 【関西】障害者を対象にしたパティシエ養成スクール「チャレンジド・プログラムVol.1」が、「神戸スウィーツ・コンソーシアム(KSC)」の主催、日清製粉、日東商会、モロゾフなどの協力で6月28日、日清製粉東灘工場で開催された。

 講師には、外国人で初めてオーストリア政府公認の「製菓マイスター」の称号を与えられたパティシエ、八木淳司氏(モロゾフ)が務めプロの技術をレクチャー、12月までに5回開講し、11月の4回目にはクリスマスケーキを作る。

 「チャレンジド」は、アメリカなどで障害者に対する新しい呼称として、"挑戦する使命を与えられ人"と解し、「神戸スウィーツ・コンソーシアム」は、社会福祉法人プロップ・ステーション(理事長・竹中ナミ氏)を中心に発足した"パティシエを目指す障害者を支援"するプロジェクト。

 受講者は、インターネットなどによる募集に応募した多数の中から、5組(受講者とサポーターの2人1組)が選ばれた。受講対象者は精神・知的障害のある人で、「プロを目指す人、経験者でスキルを上げたい人」「経験者」「チャレンジ精神のある人」などを選考基準とした。

 初回の同日は、小麦の種類などの初歩から実技を交えた「フィナンシェ」作りまでを講義、受講者は緊張しながらもプロの焼き菓子作りにチャレンジした。

 日清製粉・戎民幸常務取締役は開会に際し、「同企画には1年前の構想段階から携わっているので、当工場が役立ち、スイーツの聖地といわれる神戸で実現したことをうれしく思う。兵庫県、神戸市もサポートしてくれているので心強い。社会的にも同業界においても有意義な同プロジェクトが、さらに広がることを願う」とあいさつした。

(中堀隆)

養成講座の写真
右端が八木淳司講師

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