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毎日新聞 2006年9月1日より転載

 

年年歳歳

 
 

「不良精神」と「笑い」を

 
 

竹中 ナミ

 

竹中ナミの写真

 ナミねぇです。バリバリのキャリアウーマンの友人から、働きながらの育児の苦労と、いつも元気なナミねぇの「座右の銘を教えて!」というメールが届いたので、今日は彼女へのお返事をコラムに代えますね。

  R子さん、お久しぶりです。私は若かりしころ、大変な不良娘やったけど、プロップをやってる今も結構メチャクチャなやり方で活動を進めてるから、決して「不良」が治ったわけやありません。とはいえ、昔のような不良からは、お陰様で足を洗ったので、最近は講演などで「親でも、教師でも、警察でもできなかった、私を更正させるという大事業を娘はやり遂げた。凄い娘やおまへんか!」などと、笑いをとったりしています。

  そういえば、いつごろからか「自分のおかれた状態がどんなでも、その中に必ず笑いを見つける才態」っていうのがあると気づいたのは、ハッピーやったと思います。「山よりおっきい獅子は出ん」とか座右の銘(どこがじゃ)はいろいろあるけど、要は「開き直り」。

  だって33歳になっても私を母ちゃんと認識しない娘が「愛しくてしゃぁない」って感覚を知ってしまうと、な〜んも怖いことは無くなるんすよね!

  このお盆も娘を病院から連れて帰り、2人でお風呂を楽しもうと、鼻歌なんか歌いなからか頭を洗ってやってたら急に怒り出して、私の太ももにガブッと食いつきやがったの!血まみれ寸前でっせ、ほんま。

  それに、いつも以上にウンコをいっぱいして、おしめを替えるたんびに、いたしておられて、もう参ったわ。でも、それもこれもみ〜んな愛しいというのが、我が子なんやね。

  そうそう、私すっごく自己愛が強いですわ。だから自分の現状を「自己否定」することは絶対許されへんの。どんな自分も好きでおりたい、という超わがままやと気づきました。

  というわけで、R子さんもどうぞ「不良精神」と「笑い」を道連れにしながら「ご自身を愛おしんで」頑張ってください。また、おいしいお酒をご一緒しましょう!!

(たけなか・なみ=プロップ・ステーション理事長)

 




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