フジサンケイ ビジネスアイ 2005年11月14日より転載

テイクオフ神戸空港

利用者の視点で提案

「市民の会」

[写真]
神戸空港島

神戸空港を世界に誇るユニバーサルな空港にしようと、その名も「神戸空港のユニバーサルな発展を願う市民の会」が結成され、活動を始めている。

空港の開港が、地域活性化の起爆剤として期待されるのは当然だ。しかし、これまでのような単なる"発展"ではなく、高齢化社会を見据え、すべての人が心地好く、安全性と利便性をもって利用でき、その上にたっての"発展"こそがあるべき姿、との思いから結成された。

会の呼びかけ人は産学官の12人。岩田弘三・ロック・フィールド社長や竹中ナミ・社会福祉法人プロップ・ステーション理事長らのほか、神戸空港に乗り入れるエアライン3社の担当者も加わっている。今年5月に発足し、10月に神戸市内のホテルで開いた2回目の会合には、国土交通省の佐藤信秋事務次官や空港の設置者である神戸市の矢田立郎市長もオブザーバーとして出席した。

利用者・市民の視点からさまざまな提案をし、行政など一体となって作り上げていこうというもので、アクセス手段をはじめ、旅客ターミナルビルの機能や、高齢者、身障者の支援設備に関するものなど、ハード、ソフト両面から具体的な問題を話し合っている。

真にユニバーサルをめざすには、利用者の視点が不可欠。そこには神戸空港を"ユニバーサル空港"のモデルにしようという強い思いがある。

(佐久間久信)

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