公明新聞 2004年10月4日より転載

 

 

 
 

誰もが使えるホームページへ

 
 
Webアクセシビリティ
 
 

音声読み上げソフトに対応

 
 

 

 

◆色の違いを利用した表示は避ける◆
公明党HPは既にリニューアル


 視覚や聴覚に障害を持つ人にも、高齢者にも、だれにとっても使いやすい「Webアクセシビリティー」を備えたインターネット・サイトが増えている。

 視覚障害を持つ人は音声読み上げソフトが機能的に利用でき、聴覚障害を持つ人には文字情報を提供できるサイトで、色覚障害を持つ人や視力の弱った高齢者にも配慮している。いわば”インターネット環境のユニバーサルデザイン”だ。

 近年のIT(情報技術)化の進展で、公共サービス、医療、金融、娯楽など、あらゆる生活の場面でインターネットは欠かせない道具になっている。ところが、その一方で、障害を持つ人や高齢者には使いにくいものになっているのも事実だ。

 例えば、視覚障害を持つ人が音声読み上げソフトを使っても、最近のデザイン重視のレイアウトでは、スムーズに読み上げられない。高齢者には小さい文字は読みにくく、色の違いを使った図表は色覚障害を持つ人には区別できない。音声情報は聴覚障害を持つ人には認識できない。

 これでは、暮らしを豊かにする情報を提供するITが一部の人だけのものになってしまう。災害時には情報を得られない人の被害が拡大する恐れもある。米国を中心に、だれもが平等にアクセスできる「Webアクセシビリティー」が求められるようになった。

 2001年、米国でリハビリテーション法508条が改正され、アクセシビリティーに欠けるサイトに対して訴訟を起こし、警告できるようになった。これを受け、世界のコンピューター関連企業や研究機関がつくるW3C(ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム)などがガイドラインを作成し、企業や政府機関がホームページのリニューアルに取り組み始めた。日本でも今年6月、日本工業規格(JIS)が制定された。

 リニューアルのポイントは、1音声読み上げソフトを有効に使えるようレイアウトに配慮する2画像の部分ではテキスト文書が読み上げられる3色の違いを使った表示を避ける4キーボードだけで操作ができる5文字は利用者が大きさを変えられる−−などだ。

 デザインには制約が課せられるが、アクセシビリティーとデザイン性を共存させることが受け入れられつつある。特に、音声読み上げソフトが機能するように、文字情報などを扱う部分とデザインを扱う部分を分離する手法が広がっている。

 9月16日、社会福祉法人・プロップステーションが東京都内で、アクセシブルなホームページの普及をめざすイベントを開催した。来賓として出席した公明党の浜四津敏子代表代行は「障害者の社会参加の機会が拡大する」と、同社会福祉法人の活動に期待する考えを述べた。

 公明党は「Webアクセシビリティー」のJIS制定に先駆けて、W3Cのガイドラインに基づいたホームページにリニューアルするなど、すべての人が簡単に利用できるよう対応を進めている。

css Zen Gardenの写真
アクセシビリティーを備えたデザインのサンプルが登録されているサイト ”css Zen Garden”

 




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