神戸新聞 2004年9月30日より転載

 

 

 
 
ICタグで安全な町
 
 

障害者らの移動支援実験

 
 

神戸でスタート

 

デモンストレーションの写真
ICタグを利用した携帯端末を利用したデモンストレーション=30日午前11時、神戸・三宮、さんちか

 IT(情報技術)を活用し高齢者や障害者らが移動しやすいよう情報を発信する国土交通省プロジェクトのプレ実証実験・デモンストレーションが30日、神戸・三宮の地下街「さんちか」と京町筋で行われた。公共空間での実験は初めてで、約2カ月間の予定。

 「自律的移動支援プロジェクト」。震災から10年目となった神戸が全国のモデル地域に選ばれ、今春始まった。専用の携帯端末を持って歩くと、道路などに埋め込んだICタグ(電子タグ)が現在地やバリアフリー情報などを教えてくれるシステムづくりを目指す。情報は音声や画像、文字で得られるようにする。

 プレ実験は、携帯電話など各種の電波が過密な街頭で、システムがうまく動くかなどを点検。専用の携帯端末と無線交信するICタグなどは、両エリアの点字ブロックなど計358カ所に埋め込んだ。さんちかを運営する「神戸地下街」や各店などが協力、各店の商品情報も発信する。

 30日午前、さんちかでは、プロジェクト委員会メンバーらが、専用の携帯端末が取り付けられた車いすに乗り、プレ実験エリアを移動した。

 携帯端末は「(喫茶店の前で)点字メニューがあります」などさまざまな情報を発信。メンバーはシステムの作動状態を丁寧にチェックしていた。




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