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産経新聞 2003年5月17日より転載

     
 
ビル・ゲイツさんの哲学
 
 
 
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 肌に触れる風に少し春の息吹を感じる今年の2月末、私はプロップのオフィスがある神戸から東京に向かう新幹線に乗っていました。ここ2年ほど、月のうち3分の1は東京、3分の1は全国各地、残りの3分の1が神戸、というような生活ですが、この日は特別な用事でした。行く先は千代田区にある「ホテルニューオータニ」。上京のたびにインターネットで安いビジネスホテルを探して泊まるナミねぇにはあまり「ご縁のない」ホテルで待っているのは「来日中のビル・ゲイツさんのインタビュー」という、さすがのナミねぇも緊張しまっせ、という用件でした。

 ビルさんとお会いするのはこれで2度目ですが、前回はフランクな勉強会で、十数人の中の一人としてお会いしたのでしたので今回ほどの緊張感はありませんでした。でもビルさんの今回のスケジュールは2日間が分刻みになっており、その貴重な時間の中で30分間を、プロップが今年8月21、22日に千葉市の幕張メッセで開催する「第9回チャレンジド・ジャパン・フォーラム(CJF)国際会議」に向けたインタビュー・ビデオ収録のために空けてくださったのです。

 インタビューのテーマは「ITが拓くユニバーサル社会」。インタビュアーは「ユニバーサル社会の形成促進プロジェクトチーム」座長であり、ナミねぇの尊敬する友人でもある衆議院議員、野田聖子さん。随行者の一人はプロップの紹介でマイクロソフト社に採用され、技術者として活躍する全盲の細田和也くん。

 「コンピューターは、誰でもが、いつでも、どこでも使えるものでなければならない」という哲学を持って生きてきたというビルさんは「すべての人が持てる力を発揮し、支え合うユニバーサル社会の創造に、コンピューターは最も貢献できる道具です」ときっぱり。

 聖子さんとビルさんの対談は、予定時間いっぱいまで熱く続いたのでした。一人でも多くの方が今年のCJFでこの対談を見て、聴いて頂きたいと願っています。

 

竹中ナミ
(たけなか・なみ=プロップ・ステーション理事長)



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