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神戸新聞 2003年5月6日より転載  (第1回)

     
 

随想

 
 
初めまして、ナミねぇです!
 
 
―――――竹中 ナミ
 
 

 


 皆さんはじめまして、プロップ・ステーションのナミねぇです。プロップは「チャレンジドを納税者にできる日本」をスローガンに活動を始めて12年になります。

 「チャレンジド」というのは新しい米語で、「障害者」というマイナスイメージじゃなく、「挑戦という使命やチャンスを与えられた人」という意味を持つ呼称です。

 私たちが目指しているのは「ユニバーサル社会」の実現。「ユニバーサル社会」っていう言葉はまだまだ一般的じゃないけど、「すべての人が持てる能力を発揮し、支え合って構築する社会」という意味です。「バリアフリー」は「(障害者や高齢者の)障壁となるところを解消する」という意味やけど、「ユニバーサル」はもう一歩進んで、「年齢や性別や障害の有無にかかわりなく、社会参画したり働いたりできるようにする」という理念です。

 「ユニバーサル」を実現するためには、プロップではITを活用しています。パソコンやインターネットなどを使って、自宅や施設、病院に居る人も社会とつながり、人とコミュニケーションを深め、そして働く、ということが可能になりました。

 「嘘(うそ)や!」と思われる人は私たちのオフィスをのぞいてみて頂戴(ちょうだい)。全国のチャレンジドとネットでつながって、TV会議システムを使って仕事してるのが見られますよ〜。

 プロップではパソコンのセミナーも開催していて、そこではチャレンジドが講師を務めています。足でマウスを操作する先生も居て、そらもう元気の出るセミナーです。

 ナミねぇの「元気の出る話」。これからも皆さん、楽しみにしてね!


たけなかなみ写真たけなか・なみ
社会福祉法人プロップ・ステーション理事長。1948年、神戸市生まれ。市立本山中卒。ボランティア活動を経て、92年に同会設立。現在、総務省の情報通信審議会委員など。著書に「ラッキーウーマン〜マイナスこそプラスの種」など。同市東灘区在住。