[up] [next] [previous]
  

神戸新聞 2002年10月25日より転載

     
 
コンピュータを活用  障害者の就労支援
 
 
 
 
竹中ナミさん 大臣表彰
 
     


 

受賞について「チャレンジドやスタッフらの地道な活動があたからこそ」と竹中さん
コンピューターを活用した障害者への就労支援などを進める社会福祉法人「プロップ・ステーション」(神戸市東灘区)の理事長竹中ナミさん(54)がこのほど、情報化の促進に貢献したとして総務大臣表彰を受けた。「私は、コンピューターの使い手と技術者とをつなぐパイプ役。そうした役割にスポットが当たったことがうれしい」と竹中さんは喜ぶ。
竹中さんの長女(29)は、重症心身障害がある。母として、障害者の自立と社会参加に向けた活動を重ねる中で、プロップ・ステーションを設立。七年間、任意団体として活動を続けた後、一九九八年に社会福祉法人の許可を得た。
プロップのスローガンは「チャレンジド(障害を持つ人)を納税者にできる日本」。社会参画や納税を通し、障害者も社会を支える側に回ることのできる社会システムの確立が目標だ。
障害者を対象にしたコンピューターグラフィックスやプログラミングなどの講座を開くほか、企業や行政などから仕事を受注。障害者の在宅就労への橋渡しも進め、昨年度は約百人につないだ。「次の一歩を頑張らなければ」と気を引き締める竹中さん。プロップのように、仕事を受注する側と発注する側の間に立ってコーディネートする組織の全国展開などを目指す。二十六日、神戸で受賞を祝う会が開かれる。