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読売新聞  2002年4月11日より転載

     
  障害者らに快適な社会を  
    来月神戸で実現の方向性討論  
 
 

 

神戸市は、障害者や高齢者が住み慣れた地域で安心、快適に過ごせる「ユニバーサル社会」実現の方向性について考えるフォーラムを5月12日、神戸・六甲アイランドのファッションマート9階イオホールで開催する。全国に先駆け、IT(情報技術)を活用した障害者らの在宅就労支援を続けている市内の社会福祉法人「プロップステーション」との共催で、プロップの活動紹介のほか、全国規模で仕組みづくりに取り組んでいる専門家ら7人の意見交換などがある。

 

 「Let'sユニバーサル・シティKOBEフォーラム2002」。今年2月中旬、国会議員21人で「ユニバーサル社会の形成促進プロジェクト・チーム」(座長=野田聖子衆院議員)を発足したことなどから、自治体単位でも積極的に取り組みを進めようと企画した。

矢田立郎市長のほか、全国で初めて県庁に「ユニバーサルデザイン室」を設けた坂本由紀子・元静岡県副知事(現厚生労働省東京労働局長)、電子自治体の環境整備について研究する須藤修・東京大学大学院教授、野田議員、浜四津敏子・参院議員ら計7人がパネルディスカッションする。

コーディネーターは、プロップステーションの竹中ナミ理事長。1991年に発足したプロップは、障害者や高齢者を対象に週に2回のパソコンセミナーを開催。そこで訓練を受けた在宅ワーカー約100人に、企業や役所から請け負ったホームページ制作やポスターデザインなどの仕事の情報を提供している。竹中理事長は「一人でも多くの人が自分の身の丈にあった働き方で地域、国を支え、元気と誇りを持てるような社会システム作りを神戸から発信したい」と話している。

午後2−5時。定員600人で先着順。参加希望者は住所、名前、電話番号を書いて、〒658−0032 神戸市東灘区向洋町中6の9、神戸ファッションマート6E−13、プロップステーションに郵送かファクス(078−845−2918)で申し込む。ホームページ(http://www.prop.or.jp/kobeforum/)からでも可。問い合わせはプロップ(078−845−2263)。