中日新聞 2001年2月18日 より転載

高齢化社会の経済的効果指摘

ITと障害者自立テーマに座談会 久居


坂口厚生労働相も招いて開かれた座談会
=久居市の「ポルタひさい」で

情報技術(IT)と障害者の自立をテーマにした座談会「すべての人が誇りを持って生きられるIT社会を語る」が十七日、久居市新町「ポルタひさい」で開かれた。

坂口厚生労働相、神戸市の社会福祉法人「プロップ・ステーション」理事長・竹中ナミさん、北川正恭知事が参加。マイクロソフト社取締役特別顧問の成毛真さんが進行役になり、1時間にわたり話し合い、約二百五十人が聞いた。

竹中さんは、障害を持つ人の自立を促す自らの活動を「障害を持つ人が、自己実現のため眠っているエネルギーを自ら見つける実験をしている」と紹介。「アメリカでは重度障害者がITを使って社会参加している。外国の先進例も取り入れていく必要がある」と強調した。

北川知事は「官が何でも面倒をみようという時代ではない。行政は自己実現を目指す活動に投資する方が、よほど効果が高い」と竹中さんらの活動に賛辞を贈った。

坂口厚生労働相も「ITの解析力で医療が進み、長寿社会になる。医療はコストがかかるというが、長寿社会は新たに、より大きな経済活力を生み出すのでは」と、高齢化社会の経済効果も指摘した。

座談会は、今年十一月、磯部町の志摩スペイン村で開かれる「チャレンジド・ジャパン・フォーラム2001 インみえ」にちなんだプレイベント。

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