読売新聞(夕刊) 1999年1月16日 より転載

【ひと人抄】

障害者の就労支援に手ごたえ

障害者の就労を支援する団体「プロップ・ステーション」(大阪市北区)が昨秋、社会福祉法人に認可され、代表の竹中ナミさん(49)が理事長に就任した。「チャレンジド(障害者)を納税者にできる日本に」という主張が一歩、現実に近づいた手ごたえを感じるという。
障害を持つ人が仕事に就く有力な手段として、コンピューターやインターネットに早くから注目。コンピューター技術を身につけてもらうセミナーを定期的に開いてきた。「在宅ワーカー」が何人も生まれるなど、実を結んでいる。
法人になったことで行政から委託されたり、共同でしたりする事業がやりやすくなった。早速、労働省の「重度障害者の在宅雇用・就労の支援システムの研究会」の実験機関にも指定され、新年度から共同研究を始める。
「こうした行政の動きは保護対象にしか見られなかった重度障害者にとって、仕事の能力が認められ出したことの表れ。情報通信のバリアフリーを目指し、今後もいろいろなことに挑戦を」と張り切っている。

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