日刊工業新聞 1996年1月5日より転載

インターネット 障害者雇用に活用

プロップ・ステーション 野村総研と実験

プロップ・ステーション(大阪市北区同心1の5の27、代表者竹中ナミ氏、tel 06・881・0041)は、野村総合研究所(東京都中央区日本橋1の10の1、社長橋本昌三氏、tel 03・5255・1800)と共同でインターネットを用いた在宅勤務の実験事業を開始した。重度障害者の雇用確保の推進が狙い。まず半年から1年程度で試験的な運営を行い、実用可能ならば障害者雇用の方法として各企業に提案していく考え。

実験事業は慶応大学のパソコンネットワーク「VCOM」(運営委員長・金子郁容慶大院教授)の障害者在宅雇用推進プロジェクトの一環として実施。VCOMと協力関係にあり在宅雇用を模索してきたプロップに、将来の雇用のあり方として障害者の起用を検討していた野村総研が協力する。

事業内容は野村総研が実施しているホームページに関する調査業務。行政や自治体が開設しているホームページの数や内容などの現状を障害者が自宅でまとめインターネット通信で野村総研側に送り返す。今回は全身性障害の2人が参加。プロップと野村総研が仕事の内容や量などをチェックして、実用化に伴う問題を探る。

プロップ・ステーションは障害者の自立をサポートするボランティア団体。障害者に関する相談やコンピューターセミナーなどを開催している。今回の参加者もセミナーの卒業生で、プロップ側の推薦で実験事業に加わった。

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