第10回チャレンジド・ジャパン・フォーラム2005
国際会議 in HYOGO/KOBE

大会宣言

私たちは2005年8月18日(木)と19日(金)の2日間、兵庫県神戸市において、「第10回チャレンジド・ジャパン・フォーラム2005国際会議 in HYOGO/KOBE」を開催しました。

「チャレンジド」とは、「挑戦という使命やチャンスを与えられた人」という意味を持つ言葉です。このフォーラムは10年前、心身に障害があっても自立しようとする人々を「チャレンジド」と呼び、この人々が社会の担い手になれる社会づくりを目指してスタートしました。しかし、女性や高齢ゆえの困難を乗り越えて自立しようとする人々もまた「チャレンジド」です。さらに言えば、世界一の速さで進行する少子高齢化の問題にいち速く挑戦を迫られている日本国民すべてが「チャレンジド」であるとも言えます。

フォーラムの活動は、こうした認識に基づき、すべての人が持てる力を発揮して支えあう「ユニバーサル社会」を目指すものへと発展して参りました。

ここ、兵庫・神戸は、10年前の阪神淡路大震災によって「被災者」という形でチャレンジドになった人々が、障害の有無や性別・年齢を問わず、また産官政学民の別を問わず、まさに、それぞれの持てる力を発揮して支えあい、復興を進めてきた土地柄です。

私たちは記念すべき第10回目のフォーラムをこの地で開催し、米国・スウェーデン・タイなどの事例にも学びながら、より具体的に「ユニバーサル社会」実現のための議論を深めました。そこで得られた共通認識を、「チャレンジド・ジャパン・フォーラム2005国際会議HYOGO/KOBE宣言」として世界に発信したいと願います。

  1. (1) 私たちは、政府や地方自治体が「ユニバーサル社会」形成のための具体的な施策を展開しはじめていることを歓迎し、これと連携して「ユニバーサル社会」づくりを推進してきます。
  2. (2) 私たちは、チャレンジドの多様な働き方を創出する企業やNPOなどの取り組みや、当事者の努力を歓迎し、各人の立場で可能な限り支援や連携をするよう努めます。
  3. (3) 私たちは、チャレンジド自身が新しい社会づくりの先頭に立って活躍する事例が、欧米のみならずアジアにも拡がりつつあることを視野に入れ、情報交換や連携を深めるよう努めます。
  4. (4) 私たちは、障害の有無や老若男女の別を問わず、すべての人が持てる力を発揮しなければ少子高齢化する社会を支えられないことを認識し、自分たちの社会の問題は自分たちの力で解決するという自治の精神で、持続可能な「ユニバーサル社会」をつくっていきます。


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